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日常生活で使える映画慣用句集

日常生活で便利に使える映画の名セリフを紹介していきます。ただし、あまり真面目に読み過ぎないで下さい。

2016年映画感想録~2

戦争 サスペンス ドキュメンタリー 人間ドラマ

ブログのお題とは離れるけど、前回の続きでfacebookに書いた今年の映画感想集。
振り返ってみると、意外に書いてなかったりひと言で済ませてるのも多い。まあ基本、褒められない映画のことは書かないのだが、かなり重要作についてもちゃんと書いてない。今年は特に春以降、忙しかったからか。
とりあえず、短い中から少しずつ選んで、今回は『チャイナ・ゲイト』『クリーピー 偽りの隣人』『ロスト・バケーション』『涙の数だけ笑おうよ-林家かん平奮闘記』『ハドソン川の奇跡』の5作を。

『チャイナ・ゲイト』(2016/3/4 記)

サミュエル・フラー『チャイナ・ゲイト』。現実と地続きと言わんばかりにニュースフィルムをふんだんに引用しつつも、ハリウッド的存在アンジー・ディキンソンに色気を振りまかせるふてぶてしさ。生の人と人とが殺し合う戦場を骨太に描いた驚くべきシーンの連続。“役者”ナット・キング・コール、最高だ。

『クリーピー 偽りの隣人』(2016/6/20 記)

『クリーピー 偽りの隣人』堪能した。最初の警察の廊下で開く扉からして、徹底した黒沢ホラーの語法。そう、歴然と超自然的な化物は出てこないけど、これはホラー。あと、原作は未読だけど絶対、『わらの犬』意識してるよね。出てきたのは、本物の犬だけど。この犬が、またいいんだ!

『ロスト・バケーション』(2016/8/3 記)

ジャウム・コレット=セラ『ロスト・バケーション』。ワン・シチュエーションで全力投球の気持ちよさ。重い潮の質感がいい。サメの怖さは期待通り。期待以上ではなかったけど。カモメがかわいい。たまにこういう、孤立無援ものは、観たくなるよね。

『涙の数だけ笑おうよ-林家かん平奮闘記』(2016/9/29 記)

『涙の数だけ笑おうよ-林家かん平奮闘記』。監督の竹藤 恵一郎くんは非常に個性的な作家なのだが、そんな自分の作家的野心に固執しすぎることなく、誠実に対象を追う。結果、かん平師匠の「語り」の魅力が徐々に浮き彫りにされ、映画もまたそれに寄り添うような優しくさわやかなものになった。車椅子の師匠に、お元気に、生きて下さいとお声をかけたくなる。また、他の登場人物も、それぞれに声が魅力的だ。師匠のお母様の食前の祈りなど、印象深い。

ハドソン川の奇跡』(2016/9/25 記)

心ならずも物語の主人公にされた男が、自分にとって真実の物語を取り戻すために戦う話。現実と物語の関係は『父親たちの星条旗』『J・エドガー』からつながるイーストウッド実録モノの重要な主題。声高にならず、程よく俗っぽい見せ方も心得た語り口が心憎いばかり。サスペンスやハードボイルドの基礎体力がある上での演出芸。テレビ局のメイクの女の子のちょっとしたエピソードも良いのだが、ああいうのってヘタなひとがやると「ホラ、ここ、いいでしょ」って感じになっちゃうんだよね。