日常生活で使える映画慣用句集

日常生活で便利に使える映画の名セリフを紹介していきます。ただし、あまり真面目に読み過ぎないで下さい。

2016年映画感想録~1

せっかくブログのスペースがあるのに使わないのは勿体ないので、お題とは離れるけど、facebook に載せてた2016年の映画感想を再録します。
本日は『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』『ブリッジ・オブ・スパイ』『ベートーヴェン通りの死んだ鳩』です。

スター・ウォーズ/フォースの覚醒』(2016/1/7 記)

スター・ウォーズ/フォースの覚醒』観た。
うん、合格。
きちんと演出にメリハリがあって、キャラクターが生きていて、各々のシーンでどう思い入れをして盛り上がればいいか、分かりやすい映画になってる。
特にカレがカレを助けて、カノジョに出会って、追われた末に、アイツとアイツが出てきて、ヘンな怪物騒動になって逃げるまでは、絶好調。
カレがカレを助けた直後の狭い戦闘機内で背中合わせにやりとりする妙味や、酒場のシーンになってからカレがカノジョに「実はナニではないんだ」と自分の立場を明かすところとか、映画を演出で観る楽しみがあって。
これが、エピソードⅠ・Ⅲには無かったんだよな(Ⅱは未見)…と、思った次第。
ちゃんとキャラクターの「成長物語」としても芯が通ってるし、ピクサーっぽいコロコロロボットもかわいい。
思えばスターウォーズ・シリーズって、趣向としての新鮮味ってことでは、第一作で全部出しちゃってたのよ。
サーガっぽい世界観、フォースの対立、ユーモラスなロボット、宇宙の貴種流離譚、仮面の悪役、チャンバラ活劇、その他もろもろ、全部出てた。
007シリーズみたいに、「途中から」秘密兵器満載みたいな新たな趣向がプラスされることはなかったのよ。
じゃあもう、サーガに特化しちゃってひたすら話を語り継ぐか、最初に出た材料の変奏で良質な娯楽映画を作るかですけどね。
頑固なマニアの中には前者がイイってひともいるかも知れないけど、俺みたいに特別に思い入れのない映画好きは後者でやってくれればいいわけで。
その意味で、今回のは大成功。
マジメにマンガみたいな芝居をするヒロインも、かわいいですよ。
ただただ、楽しい映画でした。

ブリッジ・オブ・スパイ』(2016/1/17 記)

スティーヴン・スピルバーグブリッジ・オブ・スパイ』を観た。
シリアスな重い感動の残る実録モノだが、基本『E.T.』と同じ話。
異世界で疎外され政府に捕らわれた者を助け、彼の国に帰す。
E.T.に当たるソ連スパイ、マーク・ライアンス(物凄くいい)が佇まいまで似ていて、助け出す主人公がトム・ハンクス
思えばハンクスも、同じスピルバーグ作品『ターミナル』で、E.T.役を演じたのであった。
どの作品でもE.T.は特技を持つ。
本作ではそこから生み出された「プレゼント」が「イツモ、ココニ、イルヨ」の台詞に代わる役割を担い、泣かせる。
また、E.T.の「異邦人性」が主人公にも伝染してしまうのが特徴で。
ソ連のスパイの弁護士ということで、「売国奴」扱いを受けるのだが。
悲しいことにいまの日本では、ちょっとタイムリーである。
弁護士が電車の中で市民たちから敵視されるシーン。
この感覚もまた、スピルバーグ本来の異邦人気質というか、『激突』のドライバーが集う店のシーンを思い出したりする。
実に一貫した作家なのだ。
巧みさに感嘆するシーンも多く、全て挙げるのは避けるが。
クライマックスでは橋という舞台設定から、他所からの連絡を待つサスペンス、人物それぞれの想い等々…を見事に生かし切って。
「ああ、この『ぜんぶ使う』感じがアメリカ映画だよなあ!」と思わせる。
細かい点でも「両手にグラスを持ってひとつを相手に渡す」というさりげない芝居で、交渉している感じを出すあたり、流石である。

ベートーヴェン通りの死んだ鳩』(2016/2/21 記)

面白かった! 普通の映画が活版印刷され、製本された本だとすると、そこらの紙切れに書き殴り、ホッチキス留めしてバサッと投げ出したような『ベートーヴェン通りの死んだ鳩』! 雑さが魅力の手作り感は藤原章さんの映画のようでもある。もちろん-暴力的なところだけでなく-あおりの構図での人物の動かし方や、力強いアップなど、フラー的な特徴も詰まってる。演じさせることで金を取るのは映画界のメタファーでもある。ドラマの中で登場人物が嘘を演じ、一方、現実の街並みやカーニバルが映し出される面白さ。低予算映画の野蛮な魅力が堪能できる。